今週の音楽「弦楽四重奏曲 第2番 第2楽章」はいかが?
ようこそHollywood Strings 2

 前置きをすっ飛ばして、Hollywood Strings(以下HS)とHollywood Strings 2(以下HS2)を聴き比べたい方はこちら

前置き

 現在、ハリオケを使って組曲を作ってるのですが、どうもHSに馴染めないんですよ。確かに壮大で荘厳ではあるけど、なんかもっさりしてる。特にレガート。
 それと、手前に来てくれない。木管や金管と比べると、距離が遠いというか。マイクポジションを替えてみたりもしたけど、なんかちがう。

 で、注目したのがHS2。室内楽向けの小編成ライブラリで、1st VLx6、2nd VL、VA、VCx4、DBx3の21人編成。これをフルオケの弦セクションとして使えないか? というお話。
 打ち込みの場合、何人編成かは大した問題ではなく、要は「どう聞こえるか」「自分のイメージに合うか」だと思うんですね。そんなわけで、HS2に興味を持った次第です。

 YouTubeのレビュー動画を見ると、HS2それ自体はかなり自由度が高い印象。HSのもっさり感がまったく感じられない。速いパッセージも遅いパッセージもなんでもござれ。レガートもきれい。
 普通に室内楽やるなら、申し分ない完成度。マイクポジションやリバーブをいじれば、ロックやポップスでも使えそう。
 でも僕がやりたいことは、フルオケの弦セクションとしてHS2を使うこと。購入に当たって唯一の迷いは「他のセクションと馴染んでくれるのか?」という1点のみ。

 購入の決定打になったのはこの動画。「HS2は室内楽だけじゃなくフルオケとしても使えるよ」といった内容(たぶん)で、僕の背中をドドンと押してくれました。
 まあ、HSと比べて厚みが減るのは否めないけど、その辺はマイクポジションをいじるなり、リバーブで調整するなり、工夫の余地はあるんじゃないかなと。
 そもそも「厚み」ってオーケストラ全体で出すものであり、別にストリングスの仕事ではないですし。まあ、ストリングスの編成が大きければ大きいほど、厚みは手っ取り早く出せはしますけどね。

聴き比べ

 というわけで、先日完成したばかりの曲で聴き比べ。

 まずはHS。マイクポジションは、ミッドマイクのみ。
 レガートがとても美しい。しかし、手前に来ない。良く言えば奥ゆかしい。悪く言えば引っ込み思案。

 続いてHS2。こちらもマイクポジションは、ミッドマイクのみ。21人編成という前知識がなければ、普通にフルオケ編成のストリングスに聞こえる。
 なお、曲をHS2用に微調整している間にいろいろ不満点が見え、多少修正してあります。

 いかがでしょうか? 「HSの方がいい」という意見の方が多いのかな?(笑) でも個人的にはHS2の圧勝! なんというか、弦に存在感が増した感じ。

 ちなみに今回はストリングス主体の曲を聴き比べましたが、近々公開予定の「序曲」もストリングスをHS2に差し替えました。なかなか良かったですよ! うん、買って良かった! 正式団員決定!
 今後、ハリオケは、HS2を弦セクションとして構成しようと思います。

各奏法

・トリル

 トリルについては、事前情報がまったく掴めなかったので気になってました。で、真っ先に確認したところ、どこにも見当たらない! HSは、エフェクトカテゴリに鎮座しているのですが……。

 他のプリセットから察するに、どうやら手動でトリルを打つ必要があるみたい。
 えー、でも集合体であるストリングスでそれをやっちゃうと、不自然極まりない結果になるのでは? 全員のトリルが完全に一致するなんて、現実ではありえないし。

 ほら言わんこっちゃない。なにこのポンコツトリル(笑)

プリセット名 : 1st Violins Playable Run Trill
 ところが、トリルに特化したプリセットを使うとこんな感じに! ずいぶん自然だけど、上記画像のようなノート情報を感知してトリルのサンプルを再生してるのかな? うーん、謎の技術。

 このプリセット、Runというワードが含まれているだけあって、スケールランが生き生きとしてます。

 他のプリセットでもランできるけど、ちょっと機械的な印象。

・ビブラート
プリセット名 : 1st Violins Leg Slur Molto
 通常のビブラートより、さらに激しいビブラートを使えるプリセット。これは期待。

 あれ? 意外と普通(笑)

 が、他のプリセットだと、ほとんどビブラートがわからないので、消去法的に「1st Violins Leg Slur Molto」をメインに使うことしました。

・デタシェ

プリセット名 : 1st Violins Detache RR
 理想としてはダウンボウとアップボウが交互に、且つそれぞれのラウンドロビンを再生してほしいのですが、どうやら理想通りのようです。

 ちなみにこちらは、同じフレーズを普通のサスティーンプリセットで鳴らしたバージョン。明らかにちがいますよね。

おまけ

 1st violinのプリセットの説明をChat-GPTに訳してもらいました。ご参考まで。

    • Long
      1st Violins Detache RR
      CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。

      1st Violins Stac Sus
      ・ベロシティが音量と、3段階のスタッカート(Staccato RR×10)のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)が4段階のサスティン(Sustain)のダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。
      ・CC1(モジュレーションホイール)が、ノンビブラート(Non Vibrato)とビブラート(Vibrato)をクロスフェードします。

      1st Violins Sus Exp
      CC11(エクスプレッション)が、3段階のエクスプレッシブ・サスティン(Sustain Expressive)のダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。

      1st Violins Sus Full
      ・CC11(エクスプレッション)が、4段階のサスティン(Sustain)のダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。
      ・CC1(モジュレーションホイール)が、ノンビブラート(Non Vibrato)とビブラート(Vibrato)をクロスフェードします。

      1st Violins Sus Full Rep
      ・CC11(エクスプレッション)が、4段階のサスティン(Sustain)とレガート・リピティション(Legato Repetition)アーティキュレーションのダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。
      ・CC1(モジュレーションホイール)が、ノンビブラート(Non Vibrato)とビブラート(Vibrato)のクロスフェードを制御します。
      ・同じ音を100ms以上の間隔で弾くとサスティン・アーティキュレーションが発動し、100ms未満の間隔で弾くとレガート・リピティション・アーティキュレーションが発動します。

      1st Violins Sus Molto
      ・CC11(エクスプレッション)が、最大4段階のサスティン(Sustain)のダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。
      ・CC1(モジュレーションホイール)が、ノンビブラート(Non Vibrato)、ビブラート(Vibrato)、モルト・ビブラート(Molto Vibrato)をクロスフェードします。
    • Short
      1st Violins Col Legno RRx6
      ・ベロシティが、コル・レーニョ(Col Legno)の3段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。

      1st Violins Marcato Accent
      ・ベロシティが、マルカート(Marcato)とスピッカート(Spiccato)の3段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。
      ・ラウンドロビン(RR×6)により、繰り返しの演奏時の機械的な不自然さを防ぎます。

      1st Violins Marcato RRx6
      ・ベロシティが、マルカート(Marcato)の3段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。
      ・ラウンドロビン(RR×6)により、繰り返しの演奏時の機械的な不自然さを防ぎます。

      1st Violins Pizzicato RRx6
      ・ベロシティが、ピチカート(Pizzicato)の3段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。
      ・ラウンドロビン(RR×6)により、繰り返しの演奏時の機械的な不自然さを防ぎます。

      1st Violins Shorts MOD
      ・ベロシティが、各アーティキュレーションの3段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。
      ・CC1(モジュレーションホイール)が、アーティキュレーションを選択します:スピッカート(Spiccato RR×10)(0-20)。

      1st Violins Spiccato RRx10
      ・ベロシティが、スピッカート(Spiccato)の3段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。
      ・ラウンドロビン(RR×10)により、繰り返しの演奏時の機械的な不自然さを防ぎます。

      1st Violins Stac Slur RRx6
      ・レガート(connected)で演奏すると、スタッカート・スラー(Staccato Slur RR×6)アーティキュレーションが発動します。
      ・非レガート(disconnected)で演奏すると、通常のスタッカート(Staccato RR×6)アーティキュレーションが発動します。
      ・ベロシティが、スタッカートおよびスタッカート・スラーの2段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)が全体の音量を制御します。

      1st Violins Staccato RRx10
      ・ベロシティが、スタッカート(Staccato)の3段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)とベロシティが全体の音量を制御します。
      ・ラウンドロビン(RR×10)により、繰り返しの演奏時の機械的な不自然さを防ぎます。

      1st Violins Staccato Runs Dn
      ・ベロシティが、スタッカート・ラン・ダウン(Staccato Runs Down)の2段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)が全体の音量を制御します。
      ・RR×6(ラウンドロビン)により、繰り返し演奏時の機械的な不自然さを防ぎます。

      1st Violins Staccato Runs Up
      ・ベロシティが、スタッカート・ラン・アップ(Staccato Runs Up)の2段階のダイナミクスを制御します。
      ・CC11(エクスプレッション)が全体の音量を制御します。
      ・RR×6(ラウンドロビン)により、繰り返し演奏時の機械的な不自然さを防ぎます。
    • Effects
      1st Violins Flautando
      CC11(エクスプレッション)が、フラウタンド(Flautando)の2段階のダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。

      1st Violins Harmonics
      CC11(エクスプレッション)が、ハーモニクス(Harmonics)の2段階のダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。

      1st Violins Tremolo
      CC11(エクスプレッション)が、トレモロ(Tremolo)の3段階のダイナミクスをクロスフェードし、全体の音量を制御します。
    • Legato
      1st Violins Leg ALL VS
      ・レガート演奏(Legato)
      音を滑らかに繋げて演奏する(どちらの方向でも)と、レガートアーティキュレーションが発動し、サスティンアーティキュレーションへ自然にフェードします。
      ・ベロシティで切り替わるレガートの種類
      演奏のベロシティ値に応じて、どのレガートアーティキュレーションが使用されるかが決まります:
      Legato Bow Change (101-127): 弓を切り替えるレガート
      Legato Slur (51-100): 音を滑らかに繋ぐレガート
      Legato Portamento (1-50): ポルタメント(音を滑らかに移動)
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      ・同じ音を繰り返す場合
      同じ音を100ミリ秒以上の間隔で繰り返すと、サスティンアーティキュレーションが発動。
      100ミリ秒未満の間隔で繰り返すと、レガートリピティションアーティキュレーション(Legato Repetition)が発動。
      < MIDIコントロール >
      ・CC1 (Mod Wheel):
      ノンビブラートとビブラートの間をクロスフェード。
      ・CC11 (Expression):
      サスティンとレガートリピティションの4段階のダイナミクス間をクロスフェードし、全体の音量も調整。

      1st Violins Leg BC
      ・レガート演奏(Legato)
      音を滑らかに繋げて演奏すると、Legato Bow Change(弓を切り替えるレガート)アーティキュレーションが発動し、サスティンアーティキュレーションへフェードします。
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      < MIDIコントロール >
      ・CC11 (Expression):
      サスティンアーティキュレーションの4段階のダイナミクス間をクロスフェードします。
      ・CC1 (Mod Wheel):
      サスティンアーティキュレーションのノンビブラートとビブラートの間をクロスフェードします。

      1st Violins Leg Slur
      ・レガート演奏(Legato)
      音を滑らかに繋げて演奏すると、Legato Slur(滑らかなレガート)アーティキュレーションが発動し、サスティンアーティキュレーションへフェードします。
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      < MIDIコントロール >
      ・CC11 (Expression):
      サスティンアーティキュレーションの4段階のダイナミクス間をクロスフェードします。
      ・CC1 (Mod Wheel):
      サスティンアーティキュレーションのノンビブラートとビブラートの間をクロスフェードします。

      1st Violins Leg Slur Exp
      ・レガート演奏(Legato)
      音を滑らかに繋げて演奏すると、Legato Slur(滑らかなレガート)アーティキュレーションが発動し、サスティンエクスプレッシブ(Sustain Expressive)アーティキュレーションへフェードします。
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンエクスプレッシブ(Sustain Expressive)アーティキュレーションが発動します。
      < MIDIコントロール >
      ・CC11 (Expression):
      サスティンエクスプレッシブアーティキュレーションの3段階のダイナミクス間をクロスフェードします。

      1st Violins Leg Slur Molto
      ・レガート演奏(Legato)
      音を滑らかに繋げて演奏すると、Legato Slur(滑らかなレガート)アーティキュレーションが発動し、サスティンアーティキュレーションへフェードします。
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      < MIDIコントロール >
      ・CC11 (Expression):
      サスティンアーティキュレーションの最大4段階のダイナミクス間をクロスフェードします。
      ・CC1 (Mod Wheel):
      サスティンアーティキュレーションのノンビブラート、ビブラート、モルトビブラート(強いビブラート)の間をクロスフェードします。

      1st Violins Leg Slur Rep
      ・レガート演奏(Legato)
      音を滑らかに繋げて演奏すると、Legato Slur(滑らかなレガート)アーティキュレーションが発動し、サスティンアーティキュレーションへフェードします。
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      ・同じ音を繰り返す場合
      100ミリ秒以上の間隔で同じ音を繰り返すと、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      100ミリ秒未満の間隔で同じ音を繰り返すと、Legato Repetition(レガートの繰り返し)アーティキュレーションが発動します。
      < MIDIコントロール >
      ・CC1 (Mod Wheel):
      サスティンアーティキュレーションのノンビブラートとビブラートの間をクロスフェードします。
      ・CC11 (Expression):
      サスティンおよびレガートリピティションアーティキュレーションの4段階のダイナミクス間をクロスフェードし、全体の音量もコントロールします。

      1st Violins Playable Run Trill
      ・レガート演奏(Legato)
      - 半音(最大3セミトーン)の範囲でレガート演奏すると、Trills HT RR×3(半音のトリル)が再生されます。
      - 全音(最大3セミトーン)の範囲で演奏すると、Trills WT RR×3(全音のトリル)が再生されます。
      - 3度(最大3セミトーン)で演奏すると、Trills 3rd RR×3(3度のトリル)が再生されます。
      - 3セミトーン以上の範囲で演奏すると、Legato Bow Change(弓を切り替えるレガート)が再生されます。
      - どちらの場合も、接続されたアーティキュレーションはサスティンアーティキュレーションにフェードします。
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      < MIDIコントロール >
      ・CC11 (Expression):
      トリルアーティキュレーションの2段階のダイナミクス、およびサスティンアーティキュレーションの4段階のダイナミクス間をクロスフェードします。
      ・CC1 (Mod Wheel):
      サスティンアーティキュレーションのノンビブラートとビブラートの間をクロスフェードします。

      1st Violins Portamento
      ・レガート演奏(Legato)
      音を滑らかに繋げて演奏すると、Legato Portamento(ポルタメント)アーティキュレーションが発動し、サスティンアーティキュレーションへフェードします。
      ・非レガート演奏(Non-legato)
      音を繋げずに演奏すると、サスティンアーティキュレーションが発動します。
      < MIDIコントロール >
      ・CC11 (Expression):
      サスティンアーティキュレーションの4段階のダイナミクス間をクロスフェードします。
      ・CC1 (Mod Wheel):
      サスティンアーティキュレーションのノンビブラートとビブラートの間をクロスフェードします。

2/9/2025 19:33 note library

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