今回は、リバーブ除去について。去年、WavesのClarityシリーズにリバーブ除去プラグインが追加され、それまで一強だと思っていたAccentize DeRoomの地位に危機が訪れました。
DeRoomもいつの間にか2になっていたので、ここらで両者を比較してみることにしました。
まずは、比較に使用するソースはこちら。
では、Waves Clarity VX DeReverbから。
続いて、Pro版。どちらも若干残響が残ってますね。天下のWavesにしては、どうなんだこれ……。
うん、やはりDeRoomはいいですね。
こちらはプロ版。うん、やはりDeRoomはいいですね(2回目)。
まあ、欲を言えばキリがないですけど、リバーブ除去は比較的に新しい技術なので、今後は更なる改善が期待できることでしょう。
他には、iZotope RX9のデリバーブ。
Adobe Premiereのリバーブ除去機能。全然除去されてない(笑)
■ 番外編
ここからは番外編。Adobe Premiere 2024で実装された、Enhance speech機能について。
残響が完全に除去され、しかも音質がオンマイククオリティに! ただ、なんかちょっと変。
日本語のソースで確認してみましょう。
なんか声が変わっちゃったというか、機械音声っぽくなっちゃったというか。
これは推測に過ぎませんが、この機能ってソースをクリーンナップしているわけではなく、AIで1からキャラクターやニュアンスを再現しているのではないか?
つまり一旦音声をテキストデータに起こした上で、機械音声的な処理を施しているのではないか?
このような仕組み故、仕上がりが多少不自然になってしまうのかもしれません。まあ、これはAIの学習不足であり、今後の改善に期待できそうです。
というわけでEnhance speechは、他のリバーブ除去、延いてはノイズ除去とは一線を画す発展途上の機能なのかなと思います。
将来的にはスタジオで収録しなくても、その辺の公園だとか、風呂場とか、録音環境を問わない時代が来るかもしれないですね。