ようこそMODO BASS 2
■ TRILIANからMODO BASSへ
これまでベース音源は、TRILIANを愛用してました。主にウッドベースを使ってましたが、生々しくてお気に入りでした。
MODO BASSにも興味はあったのですが、ウッドベースとフレットレスベースが実装されていない点で必要性を感じませんでした。
ところが、ver2で両者が搭載されたではありませんか! デモを聞いた限りではTRILIANほどの生々しさは感じられなかったものの、物理音源という点については何よりも魅力的! 生々しさは、たぶん打ち込み方で何とかなるだろう。というわけで、去年のブラックフライデイで購入に踏み切りました。
■ ファーストインプレッション
大人しい。しかし、ベース音源としては堅実。どんなジャンルもこなしてくれそう。しかし大人しい……。もっと遊び心を詰め込んでも良かったんじゃないかな。
モデルがたくさん用意されているけど、イマイチちがいがわからない(笑) ベーシストにはわかるのかもしれないけど、正直5〜6種類で良い気がしなくもない。
それと各パラメータをいじっても、さほど変化が感じられない。ピッキングの位置って、ブリッジ側とネック側ではかなり音色が変わると思うんだけどなぁ。
このような理由で大人しいイメージを抱きました。まあ、あくまでもファーストインプレッションなので、今後使っていくうちに印象は変わると思います。音源のアプデにも期待。
■ 満足点
- ベロシティ
物理音源なので、ベロシティに段差が生じないところが最高。 - 癖がない
音に癖がないので作り込みがしやすい。
- 同音が複数ある
弦楽器の特徴ですね。例えば2弦2フレのEは、3弦の7フレや4弦の12フレにもあり、それぞれ音程は同じでも音色が微妙に異なるわけです。それらを使い分けられるのが嬉しいです。
- キースイッチ
わかりやすいです。キースイッチって、音源によっては打鍵から離鍵の間だけ有効なのか、打鍵すると永続的に有効になるのかわかりづらいですが、MODO BASSはLATCHのON/OFFで一目瞭然。またキースイッチからCCへの変更も可能。
■ 不満・不明点
- うねり
フレベ特有のビヨンビヨンボワンボワンしたうねりが物足りない。弦高を下げてみたり、他のベースをフレットレスに変更してみたり、ピックアップやネックの種類や位置を変更したり、いろいろ試したのですがイマイチでした。これは残念!
- ハンマリング
なんか間違えてるのかなぁ?? ハンマリングにならない。ノート同士を被らせると、スライドみたいになってしまうし……。
- 奏法
SWAM Stringsと同様、押さえているポジションによって弾けない奏法があり、対処に一手間かかる。
例えば3弦の開放弦Aでグリッサンドやビブラートはできないので、事前に4弦の5フレットに変更しないとなりません。
なので現在弾いている弦を常に把握しておかねばならないわけですが、個人的には「ここまで再現しなくていいのに」と思ったりして(笑)
- 物理音源
これはMODO BASSに限らないのですが「せっかくの物理音源なんだから奏法にもっと幅を持たせればいいのに」と思う。
例えばベロシティ。もっと強い音が欲しい。弦がブチ切れそうなほどのパンチが欲しい。ベロシティ90辺りが現在の127くらいだとすると90以降はさらに強く! まあ、ベース音源なら、一時的にスラップにすれば行けそうですが。
他にも、弦高の高さ、弦の太さ、弦の状態。これらが3段階でしか設定できないのも物足りないです。
物理音源は、何でもありな世界じゃないですか。パラメータを振り切ったら使い物にならない。そのくらいで良いんです。でも絶対必要な時があるんです! 現状だと、大海原の生簀。どうか、自らリミッターを設けないでほしいです。