今週の音楽「the curious hotel」はいかが?
後記
 今回の第3曲のような曲調は、一度はつくってみたい曲でした。「どうすればつくれるか?」何年も悩みました。その間、仕事で何回かつくる機会があり、その度に試行錯誤を繰り返しました。変拍子を取り入れてみたり、マイナースケールにしてみたり。前者については有効でした。が、問題は後者。緊迫感は出るものの、不気味さやパニック感が出ないのです。それは音階を替えてみても同様。かと言って、メジャースケールを散りばめると途端にイメージが崩れる。
 で、丁度「ブラン城」をつくる際、ある実験を思いつく。それは、全てのコードをディミニッシュにすること。そうすることにより3通りの調を行ったり来たりすることになるので、不安感を煽ることも可能ですし。
 結果は見事成功。この曲は緊迫感よりも不気味さの方が強いので、今回第3曲で改めてこの手法を使用してみたわけです。
 もっとも、この手の曲がすべてこの手法でつくられているかはわかりません。むしろ、そうではない可能性が高いと思います。が、僕は今後もこの手法を用いたいと思います。もしかしたらこの組曲の中でまた使うかもしれません。

9/8/2008 23:59 note tips

comments & TB (4)

  • そうでしたか。
    そんな経緯があったのですね。
    全てのコードをディミニッシュに...メモメモ
    Tam 9/9/2008 15:03
  • MONOさ〜ん、3通りの調についてもうちょっとkwsk(笑)
    アネモネ 9/9/2008 21:24
  • >Tamさん
    そうなんですよ(笑)
    あ、勢いで「見事成功」なんて書いてしまいましたが……う〜ん、少なくともイメージに合う曲はつくれたと思ってます。
    >アネモネさん
    えっと、ディミニッシュは、スケールがCdim、C#dim、Ddimの3パターンしかありません。
    そこから上のD#dim、Edim、Fdimは、それぞれCdim、C#dim、Ddimと同じですから。
    なので、今回のようにスケールを無視ししてディミニッシュコードを使用すると、部分転調を繰り返すことになりますよね。
    「そうすることにより不安定さを生むことができるのでは」と思ったんです。
    MONO 9/10/2008 0:59
  • よくわかりました!
    普段ディミニッシュコードとは無縁なので勉強になりました。
    それにしても奥深い...
    アネモネ 9/12/2008 18:22

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