今週の音楽「slow steps」はいかが?
マジか!? Pro Tools
 先日、作業中にこんなケースにブチ当たりました。

 ブルーのクリップ(旧リージョン)間の隙間をカットして詰めたい。ただし、再生バー以降のすべてのクリップを相対的に移動させることが条件。
 つまり、PremiereやFinal Cut Proのような映像編集ソフトでいうところのリップル編集ですね。

 普通なら、隙間を選択してカットすれば勝手に詰まってくれそうなもの。
 若しくは再生バー以降のクリップを全選択し、スナップするまでドラッグする方法もありますね。
 ところがPro Toolsの場合、どう頑張ってもリップル編集ができないのです。

 例えば再生バー以降を全選択し、前へスナップを実行してみる。するとこのようにグリーンのクリップがスナップしてしまい、ブルーのクリップ間に隙間が残る。shuffleモードでも同様の結果。
 もしやGridモードなら、クリップ同士のスナップが可能なのでは? が、コンビネーションキーを併用してみたもののスナップせず。

 というわけで、途方に暮れましたよ。なんでこんな基本的なことに1週間以上も悩まなければならないの……。
 で、どうしても解決できなかったので、サポートに問い合わせました。
 すると、驚きの回答が! なんとPro Toolsではリップル編集ができないことが判明!
 サポートさん曰く「音楽の編集は小節単位、且つグリッドを使用するのが一般的。なので、このような問題にブチ当たることはない」そうな。おいおい、音楽用途以外で使ってる人も多いだろうに!
 つか、この件もあり音楽用途では戦力外通告済みなわけで、この上どうしろと……。

 しょうがないので、以下の方法で対処しました。
 まず、ブルーのクリップの頭で、全クリップを分割。

 分割した左側のクリップを、一旦左へ退避。

 その後、残りのクリップを「前へスナップ」。

 そして退避させておいたクリップを「次へスナップ」。

 決してスマートとは言えないけど、現状だとこの方法がベストっぽい。
 が、リップル編集って使用頻度が高いので、毎回毎回この方法を使うのは正直キツいものが……。しかもクリップが細切れになり視認性も悪くなる。

 ちなみにサポートさんは「隙間の長さを測ってシフトする方法」を提案してきました。

 まず、隙間の長さを確認。普段僕はタイムコードの表示にしているのですが、それだと正確な長さが得られない可能性が高いので一時的にサンプル表示に切り替える。

 シフトパネルで、確認しておいたサンプル値を入力。

 この方法、サンプル値に切り替えなければならない点で面倒臭い。そしてサンプル値を暗記、またはメモらなければならない点で二重に面倒臭い。

 そしてそして、致命的なのは……。おわかりいただけただろうか? シフトすると、グリーンのクリップとブルーのクリップの差分だけ左側のブルーのクリップが削れてしまうのです。
 そんなわけで、Pro Toolsにどんどん幻滅していく今日この頃。サブスクリプション、解約しようかなあ……。

4/22/2016 14:09 note Pro Tools

comments & TB (0)

name

trackback URL